東大1S2微分積分
- 東大1S1数理科学基礎:微分積分の続き
第 1 回 ロルの定理,平均値の定理,ロピタルの定理
第 2 回 テイラーの定理,テイラー級数,具体例
第 3 回 テイラー展開の応用
第 4 回 2 変数関数の極限,連続,偏微分
第 5 回 全微分,合成関数の微分
第 6 回 高階偏微分,偏微分の順序交換
第 7 回 パラメータ表示された曲線,陰関数定理
第 1 回 ロルの定理,平均値の定理,ロピタルの定理
- ロピタルの定理の証明がゴール
- ロピタルって何かと思ったけらL’ Hopitalだった
- 証明
- 前提: 最大値の定理
- 命題1: maximum/minimumでf’(x)=0
- これはまあそう(微分の定義から導出できる)
- ロルの定理: 連続で微分可能な所で、f(a)=f(b)ならaとbの間にf’(x)=0なxの値がある
- これもまあそう
- 証明: 範囲内に最大値/最小値があって(最大値の定理)、それらはf’(x)=0(命題1)、みたいな感じ
- もう少し細かいケースも考えないとだけど
- 平均値の定理: 連続で微分可能な所で、$\frac{f(b)-f(a)}{(b-a)}$の傾きと同じ傾きを持つ点がaとbの間にある
- 証明:
- $f(x)$をちょっと歪ませて、$\frac{f(b)-f(a)}{(b-a)}=0$となる形に変形する
- すると、ロルの定理と同義になるので証明完了
- なるほど〜、スマート
- 証明:
- 一般化した平均値の定理: 連続で微分可能な所で、$\frac{f(b)-f(a)}{g(b)-g(a)}$の傾きが、$\frac{f’(x)}{g’(x)}$と一致するxがaとbの間にある
- 対称性は理解したけど図形的イメージは掴めん
- 平均値の定理をgとfで書いて、fの式をgの式で割ればこれが生まれるか
- ロピタルの定理(ゴール): 一般化した平均値の定理を、a → bのケースで考えればロピタルの定理が出てくる
- ここを緻密に考える時にイプシロンデルタ論法が必要になってくると
- 追記、第二回の内容を考えればテイラー展開を一次でやって欲しいところの値を得るのがロピタルの定理か
- 欲しい値のxのところを中心にテイラー展開をするので、近似は一次で甘くて良い
第2回
- テイラーの定理の作り方
- 平均値の定理
- $\frac{f(b)-f(a)}{(b-a)}=f’(c)$
- これを変形すると、
- $f(b)=f(a)+f’(c)(b-a)$
- よく見るともう二次のテイラー展開っぽい
- $f(b)=f(a)+f’(c)(b-a)$
- これを一般化して、
- 平均値の定理でc(決まっていない値)だったのは、ほぼ全ての項でa(一番左)とされている
- 最後の$R_{n+1}$(ラグランジュの剰余項)のみcの値が決まっていない
- 平均値の定理で言うところのcの位置が、aからbの間のどこかであると言っている
- その結果、R_n+1はこの範囲にあるよ〜と言っている
- 平均値の定理
第 3 回 テイラー展開の応用
- 関数の無限級数へのマクローリン展開ができる条件
- 関数が$C^∞$級である
- つまり無限回微分できる
- n→∞の時、剰余項$R_n(x)→0$に収束する
- この二つの前提大事
- 関数が$C^∞$級である
- マクローリン展開の応用みたいな感じで、既知の展開を含む形に変形したりする話
- それらは が成り立つという前提になっているけど、これは常に成り立つわけではないことに注意
第 4 回 2 変数関数の極限,連続,偏微分
二変数関数の微分について
距離の定義 -> 極限の定義 -> 連続の定義 -> 偏微分の定義
- 左から右に依存しているので、順番に定義していく感じ
平面上の距離をたとえばユークリッド距離ではなくマンハッタン距離とかで定義すると、極限, 連続, 偏微分等の法則とかも変わってくる?
- 意外と変わらなかったりして
- euclid距離固有の性質ではなく、距離空間の性質だけを使って偏微分まで定義できるのなら、任意の距離空間で微分の形が不変になる
- 試してみると面白そう
- 意外と変わらなかったりして
- 頻繁に色々な値についての三角不等式が登場するな
- なんか普遍性高そうなんだけど、いまいちまだそれが掴めていない
- 「距離」の定義に期待される性質、みたい ?
極限をとる方法が多変数関数の場合は無数にある.
- これが大事
- 全ての方向から取った極限が同じ場合のみ、極限値があるとする(本授業では)
- これは一般に通用すると思う
- この性質のせいで問題が生まれていて、「微分可能でも連続とは限らない」