未踏 11/23報告原稿/フィードバック
進捗だったり考えている事について、この三点に分けて話させて頂きます。
その後、今後の予定と方向性についてお話しします。
生徒同士の同期について
まず具体的な進捗ではないのですが、色々考えている過程で、目指している姿と従来のライブ配信の違いの良い表し方が思いついたので紹介します。
このように横軸が現実の時間で、縦軸がみている映像の時間、再生位置になっている二次元グラフで表現するというもので、
- たとえば従来のテレビとかあとは一部の配信アプリとかはこういうものになります
- それぞれの線がそれぞれの視聴者を表していて、テレビなどはこのように真っ直ぐで全ての線が重なっている、つまり同期しているという形になります
- Youtubeとかはそれぞれの線がバラバラ、非同期的で、映像を止めたりしながら視聴しているので、それぞれの線の形だったり違った形になります。
- このグラフの傾きは再生速度を表しているので、例えばこの図なら青のユーザーはこの部分で早送りしていたということになります
- ニコニコもYoutubeと同じような形なのですが、これに擬似同期的な情報の伝達も加わるので、情報の流れの矢印を追加するとしたらこうなります。
- たとえば従来のテレビとかあとは一部の配信アプリとかはこういうものになります
こういう既存のものと比べて、めざしている姿はこういうグラフになります。
- 従来はこのように独立していたそれぞれの線が、このように段々と近づいていってくっつく、つまり同期されるというのが特異性になります。
- 黄色くハイライトされている部分が同期されている部分を表していて、その部分では双方向の対話ができるということになります
- で、ここに疑似同期の矢印も足すとこういうグラフになります
次にこの部分についての進捗を発表します
このくっついていく機能の実現については、
それぞれのデバイスが周り、他の生徒のデバイスの再生位置を見ながら自律的に速度を変えていくという形で実装していきます。
そのため、ある時の周りの人の再生位置を元に、次の瞬間の傾き、つまり自分の再生速度を求めるみたいな関数を決める必要があります
すごい単純な例として、全デバイスの平均再生位置まで自分がどのくらい離れているかを求めて、離れていればいるほど傾きを大きく変えるというのをまず試しました
- 左がさっきの手書きの図と同じグラフで、右がその傾き、つまり再生速度のグラフになります。
- 一応傾きの最大値と最小値は定めてあって、0.9~1.3倍速の、まあ内容が問題なく理解できるであろう範囲に制限してあります
あとは、他のプレイヤーに近いほど変化の重みを強くする、傾きが大きく変わるようにするというものも試した
- (ここのがたがたになっている部分は気にしないでください)
- ただ、近いほど重みを強くするっていうのを1/tの分数関数で実装したので、こうぐわんとした急勾配の変化になってしまっています
どのようなものが理想的かというと、再生速度の変化が落ち着いているもので、
- 具体的にいうと傾きの変化の回数や量が最小限
- 理由の一つとして、AVPlayerで速度が変化する時に音声が一瞬弱くなる現象があって、それを避けたいというものがあります
- 実装のほうで解決する方法も探していますが、それが解決したとしても、速度の変化は視聴者に違和感を与えないように行いたいので、どちらにせよ再生速度の変化は落ち着けておきたいです。
アイデアとか、この手法とかトピックを調べると良いみたいなのがあれば教えていただきたいです。
であと、これを実際に実装したのがこの映像で、
- Simulatorが2台あります
- 今はこの二台しか視聴していない状況で、こう段々近づいていって同期していきます
- これはとりあえず、最初に話した平均値に寄っていくだけの関数を使っています。
では次に、UIの進捗だったり考えている事についてお話しします。
- UIを考えるにあたって、アプリをどう捉えられるかというのを考えると、このアプリは「同期的な対話ができるYoutube」とも「時間の操作ができるZoom」とも捉えられます。
- 後者の「時間の操作ができるZoom」としてユーザーには捉えてほしいと思っていて、
- 理由としては、今自分が他人と同期しているかとか、他人がどのあたりをみているのかとかを気にすることなく、自分の時間軸が全てと思いながら授業を受けたほうが楽というのがあります。
- そうなった時に、従来のYoutube的なシークバーUIも違うのかなと思っていて、
- 今、相対的な映像の再生位置操作のUIを試してみている
- 画面下部をドラッグして再生位置を動かす形になっていて、
- 必要最低限の実装をしたDemoがこのようになります。
- (映像)
- 個人的には結構良いと思ったのですが、バイアスもかかってると思うので他の人にも試してもらおうと思っています。
- UIを考えるにあたって、アプリをどう捉えられるかというのを考えると、このアプリは「同期的な対話ができるYoutube」とも「時間の操作ができるZoom」とも捉えられます。
次に、ページネーション案、ページという概念を取り込むという案、アイデアについてお話します。
- 現状の実装は、前後5秒の書き込みを提示する形になっています。
- ユーザテストでいただいた意見に、「書いた文字がすぐ消えるのはやりにくい」というものは思っていた通り多く、
- で使ってもらった人に提案されたアイデアとして、ページという概念を取り入れるという案を頂きました。
映像を10秒程度くらいの単位で区切って、それぞれをページとして
- すでに馴染み深いページという概念を元にすることで、分かりやすい仕組みになるんじゃないかと考えています。
これについては一旦実装してみて、どういう体験かを試してみようと思っています
最後に今後の方針についてお話しします。
- 方向性、今後目指す事としてこの三つを考えていて
- 最終成果報告会で
- こういうコミュニケーションが生まれて、授業の理解もしくは楽しさに良い影響を与える、という事を示したいと思っています
- アプリの配布が出来るならば、せっかくこういう形の物を作っているので発表時に使用したいと思っています。
- あと、授業以外の物もこういう同期と疑似同期が入り混じる形になった世界観みたいなのも、将来的な話としてイメージをまとめて提示したいと思っています
- まだこの将来的な横の展開みたいなところはなんとなく考えているところなのですが、例えばヨガのレッスンとか、演奏のセッションとかは導入できそうだなと思っています
Feedback
- シグモイド関数
- ランニングの映像で示したら良いのでは
- 景色=先生
- アルゴリズム
- 位置のクラスタリングをして、その平均
- 背後霊機能
- 講義以外だと、
- グラフが褒められて嬉しかった
- 博士とかで大事になってくる能力、できてるのすごいねみたいな話だった
- 「思考の結晶だね」
- 自尊心UP
- 全体FB
- 成果報告会で「おおっ」と思われるか「なんだぁ」と思われるかで大きく違うので、今後3カ月がんばってね
- 進捗はだいたい最後がぐわっとあがるので、これからががんばりどきだし頑張れると思う