八合目会議プレゼン原稿
#未踏2020
👨💻 青山柊太朗
🏫 ぐんま国際アカデミー高等部 11年
こういった流れで進めさせていただきます。
📕プロジェクト概要
まず概要を説明させていただきます
一言でいうと、授業の同期性を一旦溶かして、同期的授業と非同期的授業の良いとこどりが出来る新しい形に組み直すというものになります。
- ブースト会議の時から方向性を変えた点もあるので、その点についてもお話します
背景として、同期的授業と非同期的授業というのはこういったものを指しています
- 同期的授業、対面授業やZoomなどの授業では他の生徒や教師との対話が関わる代わりに、こういった再生のコントロールはできません。
- 非同期型授業ではそういったことが出来ますが、同期的授業のようにはコミュニケーションがほとんど取れなくなります
- こういったトレードオフの関係があります。
同期的授業で発生する二つの対話として、
- 教師生徒間
- 生徒生徒間
がありますが、この二つの同期性を見直すということをやっています。
で、ブースト会議時はこっちの教師生徒間の同期性に注目していて生徒生徒間はおまけのような位置付けでしたが、その後方向転換して今はこっちの生徒間コミュニケーションをどう実現するかと言うのがメインのフォーカスになっています。
教師 ⇄ 生徒
- これは単純な話
- Youtube Liveなどを見ている時のように再生停止10秒戻しなどの操作が行われます
- そうすると、先ほどの非同期的授業のメリットである、授業の進みのコントロールが出来る様になる
- 先ほどのスライドのこういったことが可能になり、
- 授業を教師から情報を受け取る作業と単純に解釈すると、受け取る速度と理解する速度を一致させることができます
- 教師生徒間とありますが、これは正確には、教師側には授業で使われる資料とかも含まれます
生徒 ⇄ 生徒
先程のように教師生徒間を非同期的にすると生徒間の同期も取れなくなります。
生徒間の対話もできないと、ただのYoutube講義動画を見るのと同じになってしまう
生徒間のコミュニケーションがある点に、同期的授業である価値がある
- 生徒間の対話は擬似同期的に行われます
- 時間軸上で先を行く生徒のメッセージを、後の生徒が見るということになります
- 同じ授業映像を追体験しているので、擬似同期的であると言える
- 例えばこの図で言うと、ここだとBのメッセージがAとCに、AはCに繋がる
- 生徒間の対話は擬似同期的に行われます
そして、対話の媒体としては映像への書き込みを用います。
これは、従来のノートを取るという作業のままに対話ができるようにするためです
- 例えばニコニコのようなコメントする形式だと、ノートを取りつつ何かコメントもするとなると授業に追いつくのは難しい
- 実際にイメージとしてはこのような形になります
一つ前のスライドで擬似同期だけではなく同期もあると書きましたが、
使用環境として、完全に同期的ではなくても同時に試聴するのを想定しているので、再生位置を合わせれば同期的に対話することができます
- ここについては、展望と相談のところで詳しく話しますが、再生速度を調整するなどして一部同期されるようにし、同期と疑似同期を行き来するような形になります
これを実際に行う環境としては、対面でイヤホンをつけて各自が画面を見ると言うのと、オンライン授業で用いる形の両方を想定しています。
まとめると、授業の同期性を一旦溶かして、その溶けた環境で擬似同期と同期が入り混じった新しい形のコミュニケーションを取れるようにして、それによって同期的授業と非同期的授業の良いとこどりをするというのがこのプロジェクトになります。
✅ 進捗報告
何ができているか
- 配信して、書き込み共有してという、実現したい授業を最低限成り立たせる為の物は出来ています。
- 映像の配信はRMTPとHLSを使っていて、遅延は今の所最小5秒くらいになっています。
ユーザテスト
学校の同級生とその他の友達7人が参加、各自のiPadとApple Pencilを使ってもらった
プロジェクトの概要を説明して、コミュニケーションの形をみたいということを伝えた上でテストしました。
授業映像は、国語の先生がオンライン授業時に使っていた映像をお借りしました
- 今回はとりあえず生徒側のコミュニケーションのテストが目的であったので、映像は事前撮影した物を用いました
- スライドといっしょに説明の音声が流れている形式のものです
こういうコミュニケーションが生まれてたなどの得た知見や、見つかった問題などについて話します。
まず、という場合がありました。
起きた事、想定外のこととしては、まず〜〜と言うのがありました
また、いちだけではなく内容が被るということもありました
- 位置が被るのはある程度想定していたのですが、内容の方がかぶると言うのは想定外でした。
また、生まれていたコミュニケーションについては
- まず、あいずちがありました
- 完全に同期的ではない環境でもあいずちがあるということは、書いているユーザーはは相手と同期しているような感覚で授業を受けていると考えられます
- また、こういった書き込みの連鎖も見られました
- まず、あいずちがありました
まとめると、
- こういった位置もしくは内容の衝突が見えました
- また、先月の報告会の時にニコニコとの違いが本当にあるのかと言う点に悩んでいるとお話しましたが、それについても具体的に相違点だったり、この書き込みの擬似同期特有の良さ、問題が見えたと感じました
- あとは、細かいパラメータの加減、例えば文字が消える速さが速すぎるなどの事ともわかりました。
今の動画の現状の実装について、簡単なペン機能しか今の所入れてないが、色だったり太さだったりを増やす実装は簡単にできる見込みです
であとこれは僕は何もしていないのですが、こんな感じのロゴを学校の友達に作ってもらいました。(さらっと行く)
💭 展望 / 相談
まずは、先ほどの位置もしくは内容が被ってしまう問題について
- 位置については、かぶるところに書きかけた場合に少し先の未来を見せるという実装で解決できると思っていますが、内容の方が被ってしまう問題については解決方法をまだ探しています。
- 書き込みの意味が関わるもし何か考えなどあればご意見を頂きたいです。
先生側にどう表示するかについて
- 先生側は常に時間の先頭を走ることになるのですが、そうなると少し昔の内容に対しての書き込みをどのように教師側に提示するかを迷っています。
- 単純に過去の映像の書き込み全てを提示するのには画面の次元がひとつ足りないので、そこの提示UIの工夫について何かご意見があれば頂きたいです。
- また、それ以外にもまだ教師側の体験についてユーザテストなどが出来ていないので、その点を今後はテストしていきたいです。
- 先生側は常に時間の先頭を走ることになるのですが、そうなると少し昔の内容に対しての書き込みをどのように教師側に提示するかを迷っています。
各ユーザーの調整について
- 少し前のスライドでこういった擬似同期と同期を行き来するという話がありましたが、具体的には再生速度を調整していってズレが小さいユーザー同士を同期させて対話できるようにする、という機能を持たせます。
- この実装について、元々、中央で指揮者みたいなシステムを置いて、各デバイスの時間を把握したうえで管理する、という形で開発を進めていた
- ただその調整を各デバイスに独立・分散させた方が良いのかなと現在考えています
- 理由としては、
- まずコミュニケーション自体がそういった仕組みの形に沿っているので自然な実装だと考えています
- また、それぞれの生徒が予測不能な動きを(突然停止したり戻ったりをにexitしたり)するので、それを中央で管理しようとするより、ある程度の予測不能さ前提で各デバイスがそれぞれ判断するのが良いと考えています。
- あとは、こっちの実装の方が面白そう、という
- 近いものとしてのホタルの引き込み現象、それぞれの個体が点滅していて段々それが揃っていくという現象があって、それに近いものを考えています。
- ただまだこの方向で良いか迷っているので、ご意見を頂きたいです。
実際に普及させる方法
- 情報のやりとり以上のことは行わないような授業をターゲットとして考えています
- なので明らかな例でいうと体育はいまのところ想定していません
- そうなると小中よりは高校大学の方が向いているのかと考えています。
- で、今のところiOSで開発しているのですが、必ずしも全員が使わなくても授業は全然成り立つので、使えるプラットフォームが限られているうちは生徒側は任意使用、使いたい人だけつかう形で導入することになると考えています
- このような状況で、こういったものを普及させていくとなるとどういうアプローチが可能なのかについて、ご意見を頂きたいです。
- 情報のやりとり以上のことは行わないような授業をターゲットとして考えています
以上で終わりになります。ありがとうございました。