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インターネット時代における社会的現実の分裂

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    https://rikkyo.repo.nii.ac.jp/?action=repository_action_common_download&item_id=14751&item_no=1&attribute_id=18&file_no=1

    まず、人々が社会的に「現実」とみなしている 事実がいかにして成立しうるのかを巡る、全く異 なる二つの立場からの議論を参照したい。一つは、 言語哲学者のジョン・サールによる発話行為論、 志向性、集合的志向性といった言語の機能からの アプローチである『社会的現実の構成(The Construction of Social Reality)』(1995)及び、 その続編ともいえる『社会的世界をつくる (Making the Social World)』(2010)である。も う一つは、現象学的社会学の立場からの、「社会 的世界のなかで自らの日常的生活を営んでいる人 びとによって経験されるものとしての『社会的現 実』を説明」しようとするものである(Schutz 1962a = 1990:86)。具体的には、アルフレッ ド・シュッツの議論と、ピーター・バーガーと トーマス・ルックマンによる『現実の社会的構成 (The Social Construction of Reality)』(1966)を 中心に検討する。 ここで求められるのは、社会的現実は何によっ て構成されるのか、なぜ人びとはそれを、社会的 に現実であるとみなすことができるのかという問 題である。いっけん突飛にみえるかも知れないこ の二つの「社会的現実」論の対比は、インター ネットが作り出した新しい日常的現実を評価する ために必要な手がかりを与えてくれるはずである。

    • おー、まさに見たかった話